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貸与型の奨学金は 「ローン」と呼ぶべき

131012p1000828 平成25年10月12日(土)、香川県立文書館2階の研修室で、反貧困全国キャラバン2013香川県実行委員会の主催による、「反貧困全国キャラバン2013 in 香川 ~「子どもの貧困」ってなーに?~」に参加してきました。

プログラムは次のとおり、6人のさまざまな立場の方から、香川県の子どもの貧困の実態についての報告の後、フロアからの質問や意見を紹介しながら、全員でのディスカッションです。

○開会挨拶 兼光弘幸(弁護士) 反貧困全国キャラバン2013香川県実行委員会 実行委員長
○来賓挨拶及び来賓紹介
第一部 報告 香川県内における子どもの貧困の実状について
  1.基調報告 子どもの貧困とは 大川裕子(社会福祉士)
  2.教育現場からの実態報告① ~教育現場から見た現代の貧困~ 井上泉(小学校教諭)
  3.教育現場からの実態報告② 入江彰一(定時制高校教諭)
  4.「奨学金」という名の「借金」 山地秀樹(高松あすなろの会 事務局長)
  5.日本と海外の教育費 田中浩晶(香川県高等学校教職員組合 書記長)
  6.医療現場からの報告 宮川愛美(へいわこどもクリニック 臨床心理士)
第二部 ディスカッション コーディネーター 兼光弘幸(弁護士)
○閉会挨拶 松井創(弁護士)

131012p1000805 実行委員長の兼光さんからは、「高校生が貧困のため就職活動にスーツが買えない、女子の生徒が通学に苦労している、小学生の生徒が冬は制服が黒いのでいいが、夏は白いはずのワイシャツが真っ黒だったり。私たちにも出来ることがあるのでは。今日は、いろいろな立場の方が集まっている。今後の活動の役に立てていただければ、子どもの貧困が救われるのではと思っている」と、開会の挨拶がありました。

6人の方の報告では、

131012p1000812_2 ○社会福祉士の大川裕子さんからは、
・子どもの貧困が初めて計算された。15.7%(貧困率とは、所得の中央値の50%に満たない所得しか得ていない者の割合)
・子どもの貧困は見つけにくい、学校に行かせてもらえなければなおさら。

131012p1000817 ○小学校教諭の井上泉さんからは、
・学校の先生にも非正規職員が増え、5時限目だけを授業して帰るなど、生活保護をもらいながら教師をしている。
・学校行事で弁当を持って来られない、給食のエプロンが洗濯してもらえない、体温計がない、夕食が準備されていない、家に帰っても親がいない、そのため夜遅くまで外で遊んでいる子ども達がいる。

131012p1000821 ○定時制高校教諭の入江彰一さんからは、
・3つの貧困 「経済的貧困」「文化的な貧困」「社会的な貧困」
・仕事をしながら定時制高校に通い、学費を貯めようとするのだが、生活保護費が稼いだ給料に比例して減額され、学費を貯める事なんて出来ない。
・定時制高校が減らされ通学距離が長くなることで、特に女子高生が事件に巻き込まれる危険性が増している。定時制高校を減らさないで。

131012p1000822 ○高松あすなろの会 事務局長の山地秀樹さんからは、
・37%の大学生が奨学金を借りている。愛媛大学では50%に近い利用率。
・欧米では「奨学金」は給付型のみを言う。貸与型は「ローン」と呼ばれる。
・元本と利子をあわせて800万円を20年かけて払っていかねばならず、生活で精一杯で、結婚も出産も考えられない。

131012p1000824 ○香川県高等学校教職員組合 書記長の田中浩晶さんからは、
・高等教育(大学)で見ると、OECD諸国は約7割、日本は約3割の公費支出と低い。
・お金の心配なく教育が受けられる環境が、より良い社会の実現には不可欠。

131012p1000827 ○へいわこどもクリニック 臨床心理士の宮川愛美さんからは、
・人生の初期における健康の悪化は、負の遺産として、長期にわたって、その子の人生に影響を及ぼす。
・健康状態の影響は、学力が与える影響と同程度。
・医師、看護師、事務、病児保育士などは、気になる患者さんがいた場合、「貧困もあるのでは?」と考えてみる必要がある。

そんなお話を聞くことが出来ました。

ディスカッションでは、短い時間でしたが、フロアからの質問票や意見も交えながら進められ、「それぞれの現場で、(今日の取組を)どう活かしていくかが大事」と、会が閉じられました。

実行委員長であり弁護士の兼光さんの「生まれながらの不良はいない。この家庭なら不良になると感じられる」との言葉が心に残りました。

親の貧困が子どもの貧困、子どもの身体や知識の成長に大きな影響を与え、貧困が再生産されます。

キャラバンの様子をまとめました。
「131012_kodomo.pdf」をダウンロード (501KB)

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