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2016年12月

3Dプリンタで みんなに優しい世の中に

161224_dfes_01平成28年12月24日(土)、たかまつミライエで高松市健康福祉局こども未来部こども未来館の主催で行われた「中学生のための3Dデジタルものづくりハローワークセミナー」に参加してきました。

3Dプリンタが世にひろく出まわり始め、3Dデジタルによる物づくりにはどのような仕事があるのかを知ってもらい、将来の選択肢に含めてもらい、これらの技術を活用してもらおうとの取組です。

12月23日から26日までの取組で、25日には、福祉分野での取組のセミナーが行われました。プログラムは次のとおりです。

○「はじめての3Dプリンタ」入門編
  カガワ3Dプリンタfunコミュニティ 事務局 三野晃一

○福祉分野での3Dデジタルものづくり ~3Dプリンタで障害者による障害者のための不便改善グッズ制作~
  西村健一 香川県立髙松養護学校 臨床発達心理士

161224p1120383三野さんからは、

・熱溶解積層法:5~6年前に特許が切れたことで、様々なプリンタが世に出まわってきた。
・モデリング データをネットに公表し、販売する。
・世界中のクライアントが製作会社にそのデータで製造を発注するので、デザイナーはPL法の適応を受けない。

などの説明ののち、3Dプリンタ業界の「仕事・職種」は、「データを作る」「3Dプリンタ」「素材、出力材料」「3D出力サービス」など、様々な役割があると締めくくられました。

 

香川県立髙松養護学校で臨床発達心理士でもある西村さんからは、

・養護学校では、「出来ないこと」、「苦手なこと」を丁寧に支援し、カバーする方法を教えています。
・日本は高齢化社会になる。加齢により困難をかかえる人も増える。脳卒中、老眼、骨折・・・
・支援グッズの必要性が高まる。自分でやりたいのに出来ないので、それを行えるようなグッズが必要になる。
・自分の残っている力を使って、自分でやりたい。
・「自分で出来る」状況が、3Dプリンタで実現できる。

など、具体的な事例をあげながら説明いただき、「支援グッズを使って、みんなに優しい世の中に!」と締めくくられました。

161224p1120390セミナー終了後も、いろいろなお話を聞かせていただき、3Dプリンタです。コップなどを製造すると水漏れを起こすことや、熱溶融性樹脂ゆえに軽いことが、身体の不自由な人にとっては反力を取りにくく使いにくいなど、使っているからこそお話しいただけることも聞かせていただきました。

また、一人で漁師や木こりをして暮らしていれば、アスペルガーや知的障害といわれることも、その人の暮らしに支障が無ければ「障がい」ではない。
「障がい」と聞くと、普通の人より劣っていると思われがちだが、聞く能力、見る能力、こだわる能力、正確に繰り返せる能力など、普通と思っている人よりも優れている面がある。

そんなことも気づかせていただきました。

セミナーの様子をまとめました。
「161224_3d.pdf」をダウンロード(234KB)

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防災教育の原点は自尊感情 命の大切さをわかること

161223_bousai平成28年12月23日(金・祝)、サンポート高松 第2小ホールで四国遍路の心でつなぐ防災教育研究会の主催で行われた「四国遍路の心でつなぐ防災教育研究会 公開シンポジウム」に参加してきました。

四国遍路へのおもてなしなど、郷土に根付く「共助」の精神文化から防災を考えていこうとするもので、「ぼうさいフェスタ in 志度寺」に続く2回目の取組です。

香川には大きな災害がこないと思われているのは間違い。子どもたちと大人たちが楽しく学べる仕組みづくりを構築しようとしている。香川大学の先生からは知恵、青年会議所からは行動力と知恵、技術士会からは生活経験、専門性のある経験からのお話をいただく。

そんな研究会事務局の花崎哲司さんの趣旨説明に続き、「基調講演」「特別座談会」「災害伝言ダイヤルメッセージ171コンテスト」「こども防災マスター認定式」へと続きます。

 

161223p1120365m香川大学 危機管理先端教育研究センター 副センター長 特命教授 岩原廣彦さんの基調講演「南海トラフ巨大地震に備える香川の防災教育の現状と課題」では、

・防災教育を実践する上での五箇条
・防災意識を広げるには、当事者意識を持つ(他人ごとではない)、自分で考えることが大事。責任感を植え付ける。
・知識だけの教育に偏っていないか。 → 知識は忘れる。意識とすることが大切。

といったお話があり、「防災教育の原点は自尊感情を育むこと、人の命の大切さをわかり、お互い様の気持ち、人と人の繋がりの大切さを知ること」と締めくくられました。

 

特別座談会「香川の未来型防災教育展望」 ~学校教育で成し得なかった課題解決のために~ は、香川大学 生涯学習教育研究センター長 清國祐二さんの座長のもとに、

・楽しく学ぶ防災ゲーム
・パニックを起こさないように「指揮」、正確に指示を出すことの大事さ。
・リーダーとなるような資質と能力を事前に涵養していないと難しい。
・「知って・考えて・行動する」ことで、初めて家族を守れる。
・知識よりも意識。さらに、知識を行動するものにして知恵に。

岩原さんからは「知識だけではだめ、行動に移せるような防災教育」、松尾さんからは「知力、体力、時の運(危ないところにいかないとか)」 これを実践できる人になってほしい」と締めくくられました。

命の大切さをわかり、知り、考え、行動することが、災害から生き残るためには必要です。

公開シンポジウムの様子をまとめました。
「161223_bousai.pdf」をダウンロード(394KB)

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シビックプライド 自己肯定感のもとに誇りとデザイン

161217_civicpride平成28年12月17日(土)、栗林公園の商工奨励館北館で「シビックプライド高松」の主催、高松市、香川大学大学院地域マネジメント研究科の後援により行われた「シビックプライド 高松のヒトとコトをつなぐデザイン」に参加してきました。

シビックプライドとは「市民の都市に対する自負」。「市民」とは住民だけでなく、移住してきた人々や働きに来ている人も含むます。

「シビックプライド高松」は、高松に関わる人々が、高松に対して当事者意識と誇りを持ち、将来に向けて高松の魅力を高めたいという思い(シビックプライド)の醸成を研究する社会人学生4名がが設立した団体です。

香川大学大学院地域マネジメント研究科に在籍2年目の3名で修士論文を執筆中。テーマは「高松市に対するシビックプライド」で、今日の取り組みはその修士論文検討の一環で、次第は次のとおりです。

○基調講演「シビックプライドについて」
  講師:紫牟田伸子(しむた のぶこ)
○事例紹介 シビックプライドの醸成について高松市の事例からお話しいただく
  講師:人見訓嘉
○トークセッション(紫牟田伸子、人見訓嘉)

まず、「ものごとの編集」を軸に企業や社会・地域に適切に作用するデザインを目指し、地域や企業の商品開発、ブランディング、コミュニケーション戦略などに携わる紫牟田伸子(しむた のぶこ)さんによる基調講演「シビックプライドについて」です。

海外や国内の事例を紹介いただきながら、

・デザイン自体も「編集」的だと思った。意図や価値を可視化することがデザイン。
・編集 = 可視化・価値化
・シビックプラウドとは、都市に対する市民の誇り。「市民」であって「住民」だけではなく、移住してきた人や働きに来ている人も含む。
・ここをより良い場所にしようと関わっている自負心。
・地方行政でのシビックプライドは、まちづくりの楽しさを知り、それによって生まれる豊かさを知ること。

といった話があり、「ひとりひとりができることをすればいいのです。みんながやる必要はないのです。パブリックマインド。まちって楽しい」と締めくくられました。

質疑では、次のような説明がありました。

・行政は市民にサービスするものとの考えを転換する必要がある。行政が全てのサービスをするのが難しい時代、教育、福祉、・・・多様な課題
・地域や社会に貢献する人を行政は助けないといけない。楽しく課題を解決することにチャレンジする人は、行政と結びつくことが大事。
・「公共」は「公立」ではない。民間が図書館を作って公開すればそれは公共として機能する。
・行政はもっとコミュニケーションがうまくできたら。

 

コピーライター、クリエイティブディレクター、髙松市広報アドバイザーの人見訓嘉(ひとみくによし)さんからは、シビックプライドの醸成について事例の紹介と共に、次のようなお話がありました。

・車のデザインはもう行き着くところまで来ていると思っていた → 「安全性の向上」というデザインの必要な部分があった
・デザインとは表現すること。表現するには、少し「覚悟」がいる。自分の考えを口にするには勇気が必要で、それには自己肯定感が必要。
・デザイン思考のできる人が増えることがまちを良くし、シビックプライドの醸成に寄与する。

紫牟田さんと人見さんによるトークセッションでは、「企業の役割」「スケール」「デザインへの”参加性”」などについてのやりとりがありました。

最後は、「主体になる人、主体になる人を助ける人、主体になる人を後押しする人 いろいろな関わり方をすることでの自己肯定感」と締めくくられました。

「公共」は「公立」ではない。一人ひとりがやれることをやればいい。自己肯定感がなければデザインは出来ない。そんなことを感じた時間でした。

講演などの様子をまとめました。
「161217_civicpride.pdf」をダウンロード(235KB)

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女性たちは声を上げ つながって 男女共同参画

161204_平成28年12月4日(日)、たかまつミライエ1階 多目的室で行われた「新・高松市男女共同参画センター開館記念&2016男女共同参画市民フェスティバル」に参加してきました。

講師は、NHK「クローズアップ現代」のキャスターを務められてきた匡谷裕子さんです。

演題は「ひと・まち・未来を輝かそう!! ~みんな参画 みんないきいき~」のテーマのもと「女性が活躍できる社会を目指して」とされています。

日本での教育は、小学校の数年間だけで、海外での生活。そんな私がNHKのキャスターを務めるようになった。偶然をチャンスに。

そんな話から90分間の講演は始まりました。

定員220名の会場は満席、私は6階の男女共同参画センターの研修室から講演を傍聴です。1階と6階を合わせると350名ほどの方が、講演を聴かれたそうです。

外資系化粧品メーカーでの石鹸販売の企画の仕事、バックパッカーでの自分探しの世界旅行、NHKとの出会い、「ニュース・トゥデー」での挫折、再度のチャンス「ワールドニュース」、「クローズアップ現代」までのことを、「衛星放送や時代の変化というタイミングが、私にチャンスを与えてくれました」と。

講演では、

・バブル崩壊、その当時の女性の正規雇用は7割。なのに、今は4割と女性の置かれている立場は不安定なものとなっている。
・日本はダイバーシティ、アクセルは踏んでいるが、世界と比べると「男女平等指数」、先進国144ヶ国中 94位、昨年は101位、今年は111位。世界は、日本以上にアクセルを踏んでいるということ。
・育児制度、短時間勤務制度、様々な制度は充実してきたが、女性と男性が平等であるという意識改革はまだまだ進んでいない。
・結婚や出産の両立をどう図るかという以前に、それにいたるまでの「人材育成のあり方」に問題があることがわかった。
・日本企業の女性役員比率 この4年間で倍になりました。1.7%が3.4%です。アメリカは17% ヨーロッパでは3割を越え4割を目指している。
・しかし、アメリカではこの17%がこの10年間動いていない。ガラスの天井を、一生懸命打ち破ろうと苦労してきた、家庭と仕事の両立のために苦労をしてきた。そんな母親の姿を見ている女性たちは上を目指さないのではないか。
・育児に参加しない、家事に参加しない、そんな方が会社のルールを決めているのです。
・能力のある女性たちがのびのびと働くことへの課題には、男女間の性別役割意識だけでなく、世代間の性別役割意識の問題がある。
・文系、理系なんてしばり無く、どんどんイノベーティブ、斬新なアイディアで起業したり、古くからの会社で新しいビジネスを生み出し、昇進していく女性たちが生まれて欲しい。

そんな話があり、最後は「いろんなチャンスがあって、応援してあげて欲しいし、女性たちは声を上げていって欲しいし、そんな女性をうるさいと思わないで欲しいし、自己肯定感が低いけれどチャレンジしていって欲しいし、それが地方にとって大事と思います」と締めくくられました。

男女間の性別役割意識だけでなく、世代間の性別役割意識の問題がある。
結婚や出産の両立をどう図るかという以前に、それにいたるまでの「人材育成のあり方」に問題がある。

そんなことに気づかせていただいた講演でした。

講演の様子をまとめました。
「161204_danzyosankaku.pdf」をダウンロード(468KB)

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