カテゴリー「災害、防災」の163件の記事

あきらめたらそれで試合終了です

180217___1平成30年2月17日(土)、観音寺グランドホテルで一般社団法人 三豊・観音寺市医師会の主催で行われた三豊・観音寺市市民災害フォーラム「巨大地震 災害想定と危機管理 そのとき何をすべきか」に参加してきました。

講師は、回生病院 副院長兼救急センター長兼災害管理室長の関敬輔さん、香川大学危機管理先端教育研究センター 特命教授 萩池昌信さんのお二人です。

さんからは「南海トラフ地震 -起こることとその対応-」と題して、

・観音寺、三豊地域は震度7。三観地域:1~2mの津波、伊吹島:2~3mの津波
・津波到達までの3時間でなにをするか?
・液状化、ため池の決壊、火災被害

など、観音寺、三豊地域で何が起きるのかについての話しから始まり、被災時の医療機関の診療、クラッシュ・シンドローム、屋内でいるけがの原因、非常食の用意、トイレなど、発災時の医療機関の状況と住民の私たちがどう備えればいいのか、発災時にどう行動すればいいのかについてお話しいただきました。

萩池昌信さんからは「日常に活かす、防災の考え方」と題して、

・救急医療と災害医療の違い
・軽症の患者が先に運ばれてきて治療を受けてしまうと、重傷の人の治療が遅れ、死亡率が上昇する。トリアージの大切さ。
・避難所の生活は、地域を元にした集団生活。避難所の環境は、住民自身が作っていく。あきらめないことが大切。

といった話とともに、災害時のお願いとして「お薬手帳は必ず持参しましょう」「病院だけでなく、薬局も助けてくれます」「実は医療従事者も被災しています」と。

「災害対策は限界があるが、災害対応には限界はない」など、災害を学んできて心に残っている言葉で締めくくられました。

あきらめたらそれで試合終了です。

住民の私たち一人ひとりが出来ることがあります、しなければいけないことがあります。

フォーラムの様子をまとめました。
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四国に住む私たちは自分事として学び 備えなければなりません

180201_02_2平成30年2月1日(木)、国土交通省四国地方整備局の主催により、四国地方整備局の災害対策室で行われた「平成29年度 四国防災トップセミナー」に参加してきました。

タイトルは「確実に来る大規模災害に向けて ~被災自治体と災害報道の最前線より学ぶ~」とされ、陸前高田市の戸羽市長、NHKの災害担当記者だった中村さんが講師を務めます。

第1部は、戸羽太市長による「災害時に行政がなすべきこと ~東日本大震災の経験・教訓から~」です。

・被災した一番の原因は、情報の扱い方に問題があったこと。50cmの津波への対応で物事を考えているところに、市役所の屋根を50cm越えるほどの津波が来た。予想していることからズレたとき、想定した対応やマニュアルでは対応できない。
・何よりもトイレが大事。何も食べていないのに、何も飲んでいないのに、生理現象は止められない。
・被災の経験が無い首長が全ての指揮を執るシステム。誰かの助けが必要。
・人的な支援をお願いした。「私は何をしたらいいですか」の人を送り込んでも役にたたない。自分で何をすればいいかわかって動ける人、被災地の職員を指導できる人を送りこんで。
・1本のペットボトルの意味、ニーズの変化を知っている職員を応援に出して欲しいと国に要望。
・行政が避難所を運営していると、避難所が増えると職員は手数がとれなくなる。マスコミ対応も含めて避難所運営は住民に行ってもらう。
・公務員といえども人であり、家族がいる。陸前高田市では111人(25.1%)の職員が犠牲になっている。復興をやっていこうとした時、その時に職員がいない。
・いったん撤退するということも頭に入れながら、やるべきことをやったなら、いったん撤退することも、何事もない時に地域の人たちに話しをして。

180201_03そんな、被災を経験し対応した市長だから言える様々なお話。

四国の95市町村の首長を前に、「空振りであっても必ず逃げるということが、被害を減らす、減災につながることは、我々が実証したことです。希望を持って、家族を大事にし、市民のみなさまに防災、減災を訴えていってください」と締めくくられました。

 

第2部は、前災害担当記者でNHK副部長の中村淳さんによる「防災・減災のための報道 公共メディアの使命」です。

中村さんからは、災害時の情報発信で心がけていること、災害報道の4つの役割、災害を自分事として受けてもらうこと、デマを打ち消すのも公共放送の役割など、正確で迅速な情報を提供することはもとより、被害を軽減するために視聴者にさまざまな注意換気を行っていることの紹介がありました。

「来るものは来ると思って構えるしかない。地震は人の力で押さえることはできませんが、震災は人の力で防ぐことができる」と、締めくくられました。

確実に来る大規模災害にどう備えるかは、今を生きる私たちの使命です。

東日本や熊本地震などの経験や教訓を、四国に住む私たちは自分事として学び、備えなければなりません。

セミナーの様子をまとめました。
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木造住宅の適正な施工と保守で地震に備え

180125_平成30年1月25日(木)、レクザムホールで香川県土木部住宅課の主催で行われた「平成29年度 香川県木造住宅耐震対策講座」に参加してきました。

テーマは「熊本県の地震災害を検証する ~被害事例から学ぶ~」で、一般社団法人耐震研究会 代表理事の保坂貴司さんが講師です。

熊本地震による木造住宅の被害から、
 ・白蟻被害、腐朽被害が見られた。
 ・ブロックによる土留めやブロックによる基礎が被害を受けていた。構造物にブロックを用いたものが弱点に。
 ・液状化や沖積層など、建物だけでなく地盤のことを気にして。

など、適切な保守により100年住宅も可能な木造家屋が、被災していることを述べられました。

また、熊本地震での被災家屋の状況から、耐震診断結果からは大丈夫と判定される家屋も、
 ・筋交いは入っているがホルダーは一カ所のみ。
 ・筋交いが折れ、柱がはずれていた。 → 筋交いの両端は固定し、中央部も真柱に固定しなければいけないがしていなかった。
 ・釘での固定だけではなく、金物で止めること。

など、工事を正確に行うこと、施行が大事であることを述べられました。

そのような状況から、
 ・筋交いの固定を。
 ・筋交いに頼らない、構造合板を張り、柱ではなく面で荷重を受けるように。
 ・2階の床の剛性を高める ← 箱に蓋をつけるとつぶれない
 ・2階の壁の下には1階の壁があること ← 通し壁の考えを
 ・家具の固定用の支え棒は壁側につけて。横滑りしないように家具の底にはパッキンを。
 ・幅30cm、高さ180cmの家具なら 30/180×980=165gal、震度5で転倒する
 ・階段の両端を固定すれば、立派な補強材。 ← 釘一本でも強度を高められる

といった、具体的な対策についてもお話しいただきました。

180125p1140789県や市町村では、耐震診断や耐震補強に助成をしています。耐震診断費用の9割、最大9万円、耐震改修も最大90万円の助成があります。

避難のことを考える前に、地震の揺れで死なないことが必要です。
我が命を守るには自助、自分自身です。

講座の様子をメモにまとめました。
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災害時には利用可能な”空間”も限定される

平成29年12月22日(金)、香川大学幸町キャンパスで行われた「香川大学四国危機管理教育・研究・地域連携推進機構セミナ-」に参加してきました。

講師は、阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター 主任研究員の本塚智貴さん。テーマは「災害対応のための空間リソースの評価」です。

熊本地震の際には4月14日から現地に入り、熊本県庁や益城町の災害対策本部の14日朝の状況、16日本震直後の状況などを紹介いただきながら、災害対策本部の「空間」、「場」として必要な機能を説明いただき、現地では次のようなことが起こっていました。

・熊本県庁では、4月15日には人や物資を益城町に集中させる準備が進み、1ヶ月もすれば一段落できると考えていた。
・携帯電話が使用できたので、近くの避難所の情報を得ることが出来、「ジャニーズが炊き出しに来る」との情報で隣の避難所に行ったり、流浪する避難者(車)が出てきた。 → このような人は避難所運営に関わらず、運営に支障が
・災害対策本部では議事録を作ることがされていなかった。
・課題を明らかにしていない、将来のことを考えられていなかった。

益城町役場では、

・本庁舎は非常用電源・電話が使えず、保険福祉センターへ本部を移すことに。
・災害対策体制は避難所対応に追われ、物資と衛生、道路啓開、役場機能の班しか置けなかった。
・4月16日 本震発生 建物が使用可能かを判断できる専門家不在で、庁舎を移す事を検討を。
・益城町役場大会議室 約130m2 益城町の人が居ない災害対策本部。他のプロジェクトチームは、男女共同参画センターなどの施設に分散して置かれた。活動する場は出来たが、活動や情報を共有することに支障が。
・避難所として使う体育館にも被害が発生し、本震後は避難所が不足した。

といった状況とのこと。

益城町では、全職員が避難所対応にあたっていた事から、役場機能が停止していたことが指摘されているが、

・住民の方からは役場職員へのクレームはない。区長さんや地域住民が避難所運営をすることの認識が無い状況では、役場職員が避難所対応をする対応は間違いではなかった。
・区長さんは通行証で物資の引き取りに来てくれた。区長はガソリン代も車費用、労務費用、電話代も何も言わずに対応してくれた → かけ放題のプランにしておくべきだった
・本部空間の移転ということ、情報共有という点ではうまくいっていなかった。
・公的な空間で確保が出来ないとき、民間や地主さんと交渉を速やかに開始した。 → 空間マネジメントの観点からは評価できる

災害現場はそれぞれ違い、ベストな対応も、災害や場所それぞれで違ってくる。
そのベストをより良いものにするためには、備え訓練キーパーソンが大事だと感じた90分でした。

セミナーの様子をまとめました。
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我が事として真剣に考え備えさせて始めて防災教育

171204___1平成29年12月4日(月)、サンポート高松4階 第1小ホールで香川大学四国危機管理教育・研究・地域連携推進機構の主催で行われた「平成29年度 香川大学危機管理シンポジウム」に参加してきました。

テーマは「多発する自然災害から命を守る防災教育のあり方」です。基調講演はTVにもよく出演されている慶應義塾大学の大木聖子さん、パネルディスカッションのテーマは「命を守る防災教育の在り方」です。

スタートは、地域強靱化研究センター長の金田義行特任教授から「機構の活動状況報告」です。
機構の取り組む7つの部門と各分野の課題、今後の方針について説明があり、「日本は地震・津波・火山噴火多発国であり、忘れなくてもこれらは必ず発生する。そのため、備えの減災科学の進展、国土強靱化の推進が必要不可欠である」と締めくくられました。

 

大木聖子さんの基調講演の演題は「これからの防災教育 ~人を育む・未来を創る~」です。

・「うちの地域は大丈夫」「神戸は一度起きたのでもう大丈夫」 ← 科学的に間違っている
・地震の定義は「地面が割れる」こと。割れが伝わる速度が秒速3km → マグニチュードMの大きな地震は長く揺れている。
・揺れている時間が長ければ、大変な地震が起きていると判断できる。
・まちを歩いていて、地震のMや深度がわかるわけがない → 揺れの長さから、地震の規模や津波の可能性を判断して命を守る行動を

「東日本大震災で、14時46分に亡くなった人はほとんどいない。津波がくる30分間に何も出来なかった。本当には地震や津波のことを考えていなかったから」と、地震を研究してきた者としてどうしておけば命を救うことが出来たのだろうとの強い思いを感じました。

では、どうすれば防災を自分事として考えられるのか。
土佐清水市での「防災小説」の取り組み、子どもたちが作った色鉛筆の地図、子どもたちが防災の表舞台に出て作った地図の紹介がありました。

学校が南海地震発生の(近未来の)日付と天気を発表。その時の自分を想像しながら、自分や家族、町がどうなるかを800文字程度にまとめる。ルールは、小説は希望を持って終えること。
防災のための学習をすることなく、2時間で作文。小学校からの防災教育の知識で書き上げた。

臨場感のある子どもたちの書いた小説を聞いた大人は、老人は、あきらめて死ぬわけにはいけない。

中学生の防災小説:「まだ」起きていない南海地震を「もう」起きたかのように語る。専門家:未来のことを今後の可能性として伝達する。どちらが未来を変えられるか。

テストでいう正解と、発災時にその行動をとれることは別。どんなときも、あなたの命が大事だということを伝える。それが防災教育。

そんな言葉で締めくくられました。

 

命を守る防災教育の在り方」と題したパネルディスカッションでは、防災教育の取り組み状況や課題、対応などについて話しあっ割れました。

・防災教育は特別なモノではない。日常の延長上に災害対応があり、日常生活と災害対応はリンクしていることを意識すると災害対応もスムーズに進む。
・自分ごととして実感させることを心がけている。
・五感を活かせば、人間強みと弱みがあり、互いに補完しあうことで学校、地域を守れる。
・教員には避難所運営には関わりたくない、学校が被災することを考えたくないとの人が多い。
・熱心でない方は役割通り、文面通りに動く方が多い。百人の人が一歩前に進んだ方が救える命が多くなる。みなさんが共通の意識を持って、全員で参加することが大事。
・学校も教育という目的に熱心に取り組んでいる。学校の目的が教育から命を守ることに目的が変わったとき、それは僕の役割ではないと言っていられない。

そのようなやりとりが行われ、最後は白木センター長から「知識を講義で伝えるだけのスタイルの課題を感じた。香川県の防災力の向上が、四国の防災力の向上を担っている。みなさんで実践していきましょう」と締めくくられました。

起きないで欲しいと思っていても必ず来る巨大災害。

それを我が事として真剣に考え、備えておくことが自分の、家族の、組織の、地域の、香川の、四国の防災力向上に繋がります。

シンポジウムの様子をまとめました。
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誰にでも出来る支援 忘れずにいること 買って応援 食べて応援

171126p1150015平成29年11月26日(日)、高松市こども未来館「たかまつミライエ」1階多目的室で、2017高松市男女共同参画市民フェスティバル実行委員会の主催で行われた講演会「被災地の最前線から」に参加してきました。

講師は、東日本大震災、新潟福島豪雨、広島、常総、九州土砂災害、熊本地震など、災害が起きるとすぐに現地に入り、行政や社会福祉協議会と連携をはかりながら活動している災害NGO結(ゆい)代表 前原土武(まえはら とむ)さんです。

講演では、

・被災地では、行政や社会福祉協議会も始めてなことばかり。ゼロから1を作ることの難しさ。
・災害を遠い地での出来事のように見ているが、日本各地のどこかで毎年災害が起きている、それが日本。
・一つとして同じ災害はなかった。昼か夜か、人口の違い、若者が居る町中、過疎地、・・・
・無人島で津波が起きても、それは災害と言いますか? 人が住んでいるところで被害が出ることを災害とよぶ。

こんな話しから始まりました。

・災害ボランティアとは、大人、子ども、お父さん、お母さん、学生、それぞれが出来ることがある。和歌山から贈ってくれたミカン、中学生がミカンに絵を描いてくれ、ミカン以上の役割を果たしている。
・プロボノ、直接支援をする方(現場のボランティア)、支援者を調整する方(運営ボランティア)、支援者を支援する方(現場のボランティア、運営のボランティア 支援するための資金を集めてくれること)など、いろいろな災害支援の活動を行う方々がいる。
・受援力:「助けて」と言えますか。地域の方々が受け入れて初めて外部の支援者(ボランティア)は、円滑でスムーズな支援活動を行うことが出来る。
・支援の引き算が大切:「泥すくい」はあくまでも被害に遭われた方々の「心を救う」ための行為。リハビリと同じで、いつまでも補助をしていると、自力で出来るようにならない。食べ物、散髪、全てが無償で提供されていると、近所のお店や理髪店は・・・

171126p1150014また、様々な災害支援から見えてきたこととして、

・災害地は日々状況が変わる。朝と夜で状況が変わる。一つの問題が解決すると、次の問題が明らかになる。支援活動は「生物(なまもの)」。
・支援は、押し売りは出来ません。どんな支援を欲しているか聞き出すことは必要。自分を知ってもらい、信じてもらうために、名詞、ホームページを持つようになった。
・赤ちゃんや子どもがいる家族は、車中で泊まる、避難所では肩身の狭い思いをしている。不安でオッパイが出なくなる。
・一つとして同じ災害はない。また、同じ災害支援の形もない。

誰にでも出来る支援、忘れずにいること、買って応援、食べて応援。

そんな言葉で締めくくられました。

講演会の様子をまとめました。
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原始生活への事前の準備と 地震が起きれば命を守る行動を

171021p1140219平成29年10月21日(土)、たかまつミライエ1階 多目的ホールで高松市婦人団体連合協議会の主催で行われた「男女共同参画による防災学習(女性防災会議・研修会)」に参加してきました。

テーマは、「南海トラフ大地震に備える」~災害がもたらすもの~ とされています。

プログラムは次のとおりです。

 会長挨拶 高松市婦人団体連絡協議会 会長 野田法子
 パート1「LPガスの防災対策」
   (一社)香川県LPガス協会 事務局長 濱野照也
 パート2「今だから言える、6年を振り返って」
   陸前高田市地域女性団体協議会 幹事 佐々木美代子
 パート3「新しい危機管理センターの機能について」
   高松市危機管理課 課長 宮脇一正
 お礼の言葉 女性防災会 総務部長 よしだしずこ

(一社)香川県LPガス協会 事務局長 濱野照也さんからは、地震の基本的な話しに始まり、過去の地震からLPガスの優れている点について紹介がありました。

 ・気化すると250倍になり、液体でコンパクトに保管が出来る。
 ・LPガスは24000kcalと、都市ガスの11000kcalに比べて
倍の熱量を発揮できる。
 ・LPガスは、
各戸の機器の点検が終わればすぐに使える。都市ガスよりも点検や復旧が早い。
 ・各戸に予備容器を設置してあるので、災害時にも再配達無しで
1ヶ月程度使用可能
 ・LPガスは
劣化しない燃料。50年たっていても、支障なく使える。
 ・マイコンメーターで震度5相当以上になれば、
自動で元栓が止まる
 ・東日本大震災の際にも、LPガスで運転が可能なタクシーは、燃料補給の行列なく運転できた。

「東日本大震災の際の岩手県釜石市の住民が津波来襲時に一番助かったのはLPガス、二番が自衛隊」と締めくくられました。

171021p1140218陸前高田市地域女性団体協議会 幹事 佐々木美代子さんからは、「今だから言える、6年を振り返って」と題して、東日本大震災の時に現地で何が起きていたのか、行方不明や被災している方々のことを考えるとこれまでは言えなかったことを、四国の私たちのためにお話しいただきました。

 ・どこにいるときに災害に遭うかもわかりません。
 ・災害は突然、瞬間的に来て、命の危機、財産が消失。生きる手段全てを持っていかれる。
 ・避難場所で参集者を点呼する訓練。本当は高台に逃げたかったかもしれないが、避難所の点呼に迷惑をかけないよう避難所に逃げ、被災している。
 ・千年前の大きな津波のことについて、沿岸部の人たちはわかっていたが、陸に入っている人たちはぼんやりとしかわかっていなかった。

また、気象庁の津波警報については、

 ・3・11までの津波警報は当たってきていた。「1m」とか言えば合っていた。気象庁を信じるようになっていた。
 ・2日前に大きな地震があり、津波注意報、警報が出たが、津波被害はゼロだった。 → 地震が起きても津波被害は出ないと思っていた

と、気象庁の情報を信じていたが故に、・・・

「防災の会には、女性代表、弱者代表を入れるべき」「個人情報保護条例が効きすぎて出せない。人を助けるためには、情報を公開することを優先しなければならない」など、女性の視点、女性の機転の大切さを紹介し締めくくられました。

高松市危機管理課 課長 宮脇一正さんからは、建設中の「防災合同庁舎(危機管理センター)」の整備方針や、防災について地震発生から3分間、3時間、3日間に行うべきことの紹介がありました。

連絡がつかない、日頃使えるものが使えない、手足がもがれた状態での原始生活。
そのような状態になることへの自らの備えと、地震が起きればまず命を守る行動を。

研修会の様子をまとめました。
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トイレの問題は排泄だけでなく 廃棄するまでの処理が終わるまでの問題

170914p1130886平成29年9月14日(木)、徳島大学工業会館で徳島大学の主催で行われた「第3回BCP研究部会」に参加してきました。

前半はエクセルシアの足立さんから「より実践的な災害用トイレの活用方法」と題した講演と、後半は「災害対策本部の組織体制」についてワークショップです。

汲み取りが不要で、薬剤処理で済む、電気も不要で、ほとんど水を使わない防災トイレを作っているエクセルシアの足立さんからは、

・地震が起きたら、高層の建物では、配管の検査をしてからトイレの使用を。
・津波が起きると、標高の低いところにある下水処理場が被災。
・トイレ復旧までには数ヶ月を要する。
・ゴミ収集は、何ヶ月も回復しない。地震がれきのゴミが発生し、以前の状態に戻るのは数ヶ月かかる。

など、トイレの復旧には長期間を要すること、トイレの問題は排泄だけでなく、廃棄するまでの処理が終わるまでの問題であることの話がありました。

また、災害用トイレとして「携帯トイレ」「簡易トイレ」「仮設トイレ」「マンホールトイレ」の説明があり、

・携帯トイレ、仮説トイレはすぐに使えるが、トイレが復旧するまでの長い期間使い続けられるだけの備蓄は難しい。
・まずは3日分の備蓄を。
・被災地は、多くの仮設トイレが届いてもバキュームカーが不足し、使い続けられない。

170914p1130887そのような被災時の状況に対応できるモノとして、錠剤タイプの携帯トイレ「ほっ!トイレタブレット」の実演と説明がありました。

想像してください

・トイレで排泄物に錠剤をかけようとすると、排泄物を見なければいけない、水に浸かっていないので臭いも出ている、そんな状態での作業が必要。
・錠剤をかけるには、トイレットペーパーを取り除いておかないと排泄物にかけられない。

実際の排泄時の使い方、使われ方、ゴミ収集が始まるまでの長期間、糞便袋を保管しておかなければいけないことを想像すると、携帯トイレにどのような機能が必要になるかが見えてきます。

170914p1130888質疑では、

・仮設トイレの課題、その課題を考えると断水している屋内の洋式トイレを活用する方がいい。
・備蓄率を上げるには、日常で使う物に近づける。ドライブや登山時の携帯トイレとして使うなど。
・1日あたりの排泄回数を大小合わせて5~7回で想定。3日分なら15~20回程度。

と、3日分の備蓄として、一人20回分の携帯トイレの備蓄が必要なことが示されました。

トイレの問題は排泄だけでなく、廃棄するまでの処理が終わるまでの問題です。

BCP研究部会の様子をまとめました。
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現場で出来ることを考え即実行する現場力 それは計画と訓練から

170909_bcp平成29年9月9日(土)、高知サンライズホテルで高知県商工労働部商工政策課の主催で行われた「防災・BCPシンポジウム」に参加してきました。

170909_p1130786会場には、高知県の企業が開発した防災グッズの展示も行われ、「防災」を地産地消、地産外商しようとする高知県の意気込みが感じられます。

プログラムは以下のとおり、東日本大震災や熊本地震に実際に対応した企業の方の講演、事業継続計画(BCP)の策定への取り組みや効果についてのパネルディスカッションです。

○開会の挨拶 高知県商工労働部商工政策課 課長補佐 須藤正智

○講演1「震災時のライフラインを支えた当社の取り組み!」
  株式会社マイヤ 管理部 人事グループ グループ長 新沼聖

○講演2「事業継続計画(BCP)策定取組みと熊本地震での効用」
  天草池田電気株式会社 常務取締役 池田博文

○パネルディスカッション
 パネリスト:
   株式会社マイヤ 新沼聖
   天草池田電気株式会社 池田博文
   株式会社サンシャインチェーン本部 総務部次長 佃雄次
 ファシリテーター:東京海上日動リスクコンサルティング株式会社 坂本憲幸

講演1の新沼さんからは、

・海岸沿いの12店舗が被災。内陸の物流センターと5店舗から物資を供給。
・お客様商売なので、避難訓練など地震や火災への備えばかりで、津波への備えが不足していた。
・避難や商品販売など、あるもので、出来ることを考え実行した

など、マニュアルに書かれた「①安全確保。②従業員の安全確保。③被災地域のライフラインの維持・継続」に基づき、被災した店舗が使えなくても、駐車場に机と従業員の車のヘッドライトで商品の販売、レジが使えないので全商品100円均一、より多くのお客様に商品を配れるよう、10キロ入りのお米の袋も小分けしたり、乾電池も懐中電灯に必要な2本ずつ販売したりと。

現場の状況、お客様の状況に合わせた現場の判断で、即、実行されていった様子を聞くことが出来ました。

その中では社長が資金調達に走り、関係取引先や従業員、お客様の信頼を維持し、「現場力」の信頼度の向上と、お客様から「ありがとう」の連発に。

絶対ということはない。想定外はある」と締めくくられました。

講演2の池田さんからは、半年でBCPを策定し、それが熊本地震でどう機能したのか、その効果について紹介がありました。

・BCP策定を人材育成に。策定メンバーを30名選定。
・熱い議論を何回も繰り返し、メンバーの意識向上と本質的なBCPを約半年間かけて構築。
・社員一人ひとりの意識の変化へ

など、BCPの策定を人材育成に使い、意識が変われば、あまりお金はかけなくても出来ることがあることを紹介いただきました。

従業員、お客様の”いざ”という時に、頼りになる会社であるために」の言葉で締めくくられ、BCP策定へのエールとされました。

 
170909_p1130788パネルディスカッション
では、被災時のライフラインの状況、備蓄品、安否確認、夜間の参集、トップの役割など、具体的なやりとりが行われました。

大手企業は他店から支援がきて、お金も十分に使えるメリットがある。高知県も熊本県と同じように中小企業が多く、「孤立無援」になってはいけない。助けの手が伸びてくるのは、平常時に信頼関係を構築してきたこと。

そんな言葉で締めくくられました。

シンポジウムの様子をまとめました。
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排泄は子どもにとっても尊厳である 学校のトイレについて考える

170725p1130559平成29年7月25日(火)、学校のトイレ研究会による「災害時にも配慮した水まわり講演会」in 四国 に参加してきました。

副題は「学校トイレを明るくきれいに! 災害時に備えよう」とされ、学校のトイレの現状や課題、災害時に避難所となる学校のトイレだからこそ考慮すべきことを、アンケートや事例とともに紹介いただきました。

プログラムは次のとおりです。

第1部「今、緊急に学校トイレに求められること ~災害対策と老朽化対策~」
  学校のトイレ研究会 事務局長 川村浩

第2部「適切な学校トイレつくりとは」
  学校のトイレ研究会 研究員 井上

第3部「子どもたちを育む学校トイレを目指して
  学校のトイレ研究会 主任研究員 くめ

第4部「トイレ施設見学」

講演会では、

◇学校のトイレについて
・アンケートより「トイレのどんなところが嫌い?」 臭い、汚い、暗い、怖い、古い(壊れている) ← 5K
・湿式清掃の床は 感染症の温床 → トイレの床掃除は乾式で出来る構造に
・和式便器が大腸菌を床に広げ、スリッパがそれをトイレ外に持ち出す → 衛生面からも洋式化を

◇地震時には
・仮設トイレ:凍てつく寒さの中、余震の続く中、雨に濡れながら屋外の仮設トイレを使う人はいなかった。
・アンケート「困ったことは」 トイレ1位、シャワー2位
・飲料水や食料は届く。一番に考えなくてはならないのはトイレ。
・衛生環境の悪化は生命に関わる。
・和式トイレは,高齢者など使ってもらえなかった、使えなかった。既設トイレの洋式化、節水型への置き換えが必要。

など、避難所トイレの実態や衛生面からの科学的なお話を聞けました。

学校でトイレ(大便)に行くとからかわれるので、トイレに行くことを我慢して体調を崩す子、トイレに行かなくていいように朝食を抜き元気を無くしている子、トイレが汚いのでトイレに行くのを我慢して体調を崩す子。

排泄は子どもにとっても尊厳である」と、講演は締めくくられました。

トイレの洋式化、衛生面から湿式で清掃が可能な構造、災害時に「個室」を確保できる多目的トイレの意義、多くの種類の洗剤が避難所に届けられ「混ぜるな危険」を管理することが難しい、ネットに入れた石鹸をみんなで使うことが感染源。

目から鱗の2時間でした。

食べることに比べ、出すこと(排便)を我慢することは、そく体調に影響します。
排泄にも想像力をたくましくし、備えましょう。

講演会の様子をまとめました。
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