カテゴリー「災害、防災」の169件の記事

15周年を迎えた 徳島大学環境防災研究センター

190518_tokushima15 令和元年5月18日(土) 、徳島大学常三島キャンパス 常三島けやきホールで行われた徳島大学環境防災研究センター 設立15周年記念シンポジウム「安心・安全な社会を紡ぐ ~平成から令和へ~」に参加してきました。

来賓挨拶には飯泉徳島県知事も来ていただきました。

特別講演「21世紀の国難を乗り切るために」の講師は、関西大学特別任命教授の河田惠昭さんで、中央防災会議防災対策実行会議委員でもあります。

特別講演で気になったポイントは、

○日本人には理解できない「国が潰れるという事態」
 ・3.8mの津波、JR大阪駅が2mの津波 大阪の人は「そんなの来ない」と思っている。
 ・耐震補強していない堰が壊れ、御堂筋が川になって御堂筋が水没する。 → イメージできない → 何も無いことにしたら「楽」

○時代にそぐわない法制度
 ・死亡弔慰金:災害基本法の出来た頃には世帯主が亡くなると大変だった。今90歳のお年寄りが亡くなっても死亡弔慰金(500万円 or 250万円)が出る。弔慰金だけで9兆円が必要になる。

○日常業務としてやりなれていないから失敗する。成功するには非日常業務の日常化が必要。

○日本のボランティアの定義
 ・社会福祉協議会は避難所の要支援者の支援という、社会福祉の本来のことをやって欲しい。阪神淡路大震災の時にはボランティアの調整をする機関がなかったから行政が対応しただけ。
 ・ボランティアは外から来るものと思っている。被災地域の中で被災していない人が被災している人を助けるのがボランティアである。

データに基づき、ズバズバ指摘されるその内容は、刺激的な内容でした。

シンポジウムの様子をまとめました。

ダウンロード 190518_tokushima.pdf (349KB)

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戦略的BCPがもたらす企業価値

190515_bcp 令和元年5月15日(水)、高知県産学官民連携センター ココプラで行われた第1回シーズ・研究内容紹介「戦略的BCPがもたらす企業価値」に参加してきました。

講師は、高知大学 地域協働学部/防災推進センター危機管理分野の藤岡正樹さんで、大学での研究成果を「実学」として世に活かそうと会社をいくつか興しています。
その中には防災講習や訓練の実施を行う会社もあるそうです。

研究内容紹介で気になったポイントは、

○中小企業のBCP、防災対策について
 BCPはお金だけでなく人的コストもかかり、いつ来るかわからない災害にコストだけが出ていく。中小企業では進んでいない。 → 見方を変えて、防災活動に価値があるのでは

○なぜ企業防災が進まないのか
 ・忙しい、お金がかかる
 ・後回しにしておいた方が楽 → 具体的に何をやればいいのかわからない
 ・とりあえず何かやってきたが、(必然性=緊急性がないので)進まない

○生命の安全確保を前提とした、事業の継続を目指すのがBCP

○戦略的BCPの位置づけ
 ・企業価値・収益の増大を狙った攻めの防災対策 (河北新報社の例)

○戦略的BCPとは
 1)単なるコスト部門として捉えない
 2)防災対策には両極端の議論を戦わせる
 3)ゆるやかな協定を結ぶ
 4)ステイクホルダーにわかりやすく伝える

説明会の中では、4~5人のグループ討議で、
 ・会社で参集訓練を行うこととした。何かメリット、利益につながるやり方は?
 ・災害対応型自動販売機を会社のロビーに導入することになった。賛成、反対、その理由は?
 ・A社には空いている土地(高台)がある。B社はそこを借りて自社の防災用具を置きたい。A社にもB社にもメリットがあるようにするには?
 ・資材調達先の冗長化のために津波浸水区域以外に新たな仕入先を定める
についてディスカッション。

○その他戦略的BCPを考える上でのポイントは
 1)品位のある見える化 見える化 or 見せるか?
 2)安心を評価軸に加える 何でも安心につながるマジックを行使 ← 最終的に安心につながること
 3)トップダウンとボトムアップのバランス 社長のリーダーシップ? ← バランスを考えて
 4)地域貢献・地域との共生 地域の主体性の尊重 ← 内閣府の図にもある
だそうです。

従業員、企業、地域にとって企業価値を高める戦略的BCPを。

研究内容紹介の概要をまとめました。

ダウンロード190515_bcp.pdf (996KB)

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どうなる ドローンのある暮らし

190417_01_1 平成31年4月17日(水)~18日(木)、幕張メッセで行われた「国際ドローン展」に参加してきました。

ドローンに関するさまざまな特別講演が行われ、それらを受講する合間をぬって展示ブースも見学してまわりました。

特別講演で気になったポイントは、

○ドローンの展望
 ・ドローンとAIなどの新技術が連携することで今までとは大きく異なる暮らしが生まれる、新たな市場が生まれる。
 ・人がやっていた作業をドローンなどのロボットが代行するだけでなく、ロボットにより作業の内容そのものを改めることが必要。

○安全の確保
 ・ドローンの利活用の拡大のためにも安全の確保が必要。航空法の中に「無人航空機」の定義と規制を明記(平成27年度より)。
 ・二つの規制 許可を要する空域、飛行の方法 ← 事故や災害時の国・地方公共団体頭による捜索・救助のためには上記規制は除外
 ・申請のオンラインサービスを平成30年4月から開始。
 ・そのようななかでも安全の確保が最優先、落ちないドローン、落ちても安全なドローンの開発を目指す。
 ・落とさないための備えと、落とすことがありうることを前提とした飛行計画の策定や事故への対処方法の確認を。

190417_02 ○災害への展開
 ・災害分野へのドローンを適用することで、発災後2時間以内の調査が可能。
 ・これからはボランティアがドローンを使って発展途上国や被災地域の地図を作る。大学では地図づくりを授業に取り入れているところがある。

スマホが世に広く普及し始めたのは8年前だそうです。
今ではチケットの予約、ショッピングの注文と決済、ナビなどの地図機能など様々な使われ方が実現し、電話の機能なんてスマホの一つのアプリにしか過ぎないような世界になっています。

それに比べてドローンが広く知られ始めてまだ5年ほど。
これからどのようなドローンの使われ方、ドローンのある暮らしが待っているのでしょうか。

国際ドローン展の特別講演の概要をまとめました。

ダウンロード - 190417_drone.pdf(342KB)

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体験、繰り返し、訓練が大切

181103p1150916平成30年11月3日(土・祝)文化の日 は、創造工学部のオープンキャンパスでした。
四国危機管理教育・研究・地域連携推進機構でも「ローテク防災術」をテーマに参加しました。

181103p1150905「ローテク防災術」とは、電気などがなくても災害時に誰でも簡単に行える防災の技のことです。
新聞紙による簡易スリッパ、ペットボトルで作る簡易雨量計、浸水時の避難に足元の安全をさぐる さぐり棒家具の固定の方法や食器の重ね方などについて実演、体験していただきました。

参加者数をカウントしていたのですが、多くの方々に体験いただき、参加者が60人を超える頃からスタッフの手がまわりきらず記録不能に、主催者発表「体験者約80名」としておきましょうか。

181103p1150906小石などちょっとした物が落ちている冷たい避難所の床を、裏返した人工芝で見立て、新聞紙スリッパが無い場合と履いた場合を比べてもらいます。
この足の痛さが、新聞紙スリッパの効果とスリッパの作り方を記憶するのに効果があるようです。

新聞紙スリッパの作り方、「これまでも小学校で教えてくれたことがあるけれど、覚えていない」と言われるお母さん。
やはり、繰り返し、訓練が大切と言うことの証でしょう。

181103p1150897家具の固定やお皿の重ね方で安定度が変わることを模型を使って確認いただいたり、子どもから大人まで、防災について楽しみ、考えていただける機会にしていただければ幸いです。

食器の話しでは「断捨離を進めている」「食器はケースに入れて縦にしている」など、身の回りの片付けへの意識が、安全につながっている人もいらっしゃって心強く感じました。

181103p1150912他のブースの様子も気になり、JAFの衝突時のシートベルトの効果が体験できるというので乗ってきました。
時速6キロメートルで丈夫な壁にぶつかった時の衝撃とのことでしたが、すごい音と衝撃でした。

体重の5~10倍の力がかかり、けっして手で支えられるものでは無いと感じました。

何事も体験してみないと分からない。
体験と訓練の大切さを再確認したオープンキャンパスでした。

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災害時に必要な対話の場の作り方

180928p1150763平成30年9月28日(金)、台風で一度開催が延期された「災害時に必要な対話の場の作り方」に参加してきました。

首謀者はファシリテータのセミナーなどでお馴染みの谷益美さん。
本日の会のファシリテーター、司会もつとめます。

話していただいたのは、愛媛県西予市野村町で西日本豪雨災害による被災者の支援にあたった、
 西予市野村町 地域づくり協力隊 山口聡子さん
 ファシリテーション 木下和昭さん
 ファシリテーショングラフィック 岩下紗矢香さん
のお三方です。

本日のテーマである「災害時に必要な対話の場の作り方」について、参加者からの質問に3人が答える形で進められました。

その中では、
 ・緊急な時こそみんなの意見を集約できるファシリテーションのスキルが生かせるかな。
 ・被災地で求められる支援内容にはステージがある。最初はガテン系の作業ができる人しか必要ではなく、セラピストが「支援に来たい」と言われても今のタイミングではない。
 ・何もしないという選択がある。情報収集する班は、地域のことがわからない段階で情報発信することの危うさを考え、情報発信しないことを選んだ。

など、現場の生々しい現実をお話しいただきました。

180928p1150772そんな中で、ボランティアは日々入れ替わるので、参加者の思いを引き出すこと、その思いや取り組んできたことなどの情報を引き継ぐことの大切さ、そのために紙に書き「見える化」することの大切さを実際の掲示物も持参いただき、お話しいただきました。

最後は「自分の大切な命と、自分のまわりの少し弱い人の命を日常も含めて大事にすると、円滑なコミュニティができるのでは」と山口さんが締めていただきました。

会の様子をメモにまとめました。
「180928_taiwa.pdf」をダウンロード(674KB)

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自分の命を人任せ 行政任せにしていてはいけません

180629_s平成30年6月29日(金)、新しく建てられた高松市防災合同庁舎3階の会議室で、高松市の主催で行われた「男女共同参画週間」記念講演会に参加してきました。

講師は、株式会社危機管理教育研究所代表で危機管理アドバイザーの国崎信江さんで、演題は「女性・男性・家庭の視点で考える防災 ~大地震でも生き延びる~」とされています。

国の防災の委員会の委員や、被災地の入り支援活動を展開している方で、行き届いていない部分の支援に取り組み、熊本地震ではトレーラーハウスを使った福祉避難所を全国初で実現しました。避難所を建設するのではなく、持ってきてすぐに使うことを行いました。

講演では、津波が来るまでに2時間あることで安心している香川の人たちに対して、
 ・避難できるのは生き残っているから。家や家具に押しつぶされたら避難はできない。
 ・耐震性が無く壊れた家が道路をふさぎ、避難を邪魔する。
 ・家具の下敷きや閉じ込められている人の救助、負傷者を連れての避難、2時間で避難できない。

など、まずは揺れから生き残れる備え、自分の家が倒壊することで避難路を閉ざしてしまう運命共同体であることの認識が必要であることを、強く訴えられました。

大阪府北部の地震で家具やブロック塀の下敷きとなり死亡者が出た。防げる死だった。

大阪と同じ震度6弱、6強が想定されている香川県の被害想定は死者1,200人。震度7の地震を2回経験した益城町に比べても多い死亡者数。それほど、香川は脆弱な町だということか。

その他にも、
 ・備蓄品預かりシステム:津波から早く逃げるためには備蓄品を持っての避難では難しい。高台に住む親戚、知人に預かってもらう「備蓄品預かりシステム」など、新たな発想で備えて。
 ・この道具を誰が使うのかを考えて備える。高齢者や女性、子供でも使える重さや大きさ、構造のものを。てこに使う棒やジャッキなども・・・
 ・体力を消耗しない負傷者の搬送方法:一人の搬送に4~6人を必要とする竹と毛布の担架なんて南海トラフの巨大地震の負傷者数を考えると無理。訓練は最悪を考え、一人で一人の負傷者を運ぶことを考えて。
 ・女性の視点を:避難所運営を円滑にするには男性と女性のリーダーを配置し、女性の主体的な女性の参画を目指す。
 ・家庭防災向上には女性の関わりが重要。毎日の暮らしに防災を定着させることが継続につながる。
 ・自宅滞留促進:自宅にある食材を災害時にも食す視点が重要。

など、具体的な課題と提案がありました。

質疑では、コミュニティと福祉についての質問があり、
 ・自分がいないときに誰が家族を救ってくれるか。
 ・誰が自分のことを思い出してくれるか。
 ・自分で出来ることを出来るだけ備えておいて、それでも何を地域に求めますか。

と、ハットさせられる「問いかけ」で締めくくられました。

自分で出来ることを出来るだけ備えておくことからスタートです。
自分の命を人任せ、行政任せにしていてはいけません。

講演会の様子をまとめました。
「180629_bousai.pdf」をダウンロード(402KB)

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あきらめたらそれで試合終了です

180217___1平成30年2月17日(土)、観音寺グランドホテルで一般社団法人 三豊・観音寺市医師会の主催で行われた三豊・観音寺市市民災害フォーラム「巨大地震 災害想定と危機管理 そのとき何をすべきか」に参加してきました。

講師は、回生病院 副院長兼救急センター長兼災害管理室長の関敬輔さん、香川大学危機管理先端教育研究センター 特命教授 萩池昌信さんのお二人です。

さんからは「南海トラフ地震 -起こることとその対応-」と題して、

・観音寺、三豊地域は震度7。三観地域:1~2mの津波、伊吹島:2~3mの津波
・津波到達までの3時間でなにをするか?
・液状化、ため池の決壊、火災被害

など、観音寺、三豊地域で何が起きるのかについての話しから始まり、被災時の医療機関の診療、クラッシュ・シンドローム、屋内でいるけがの原因、非常食の用意、トイレなど、発災時の医療機関の状況と住民の私たちがどう備えればいいのか、発災時にどう行動すればいいのかについてお話しいただきました。

萩池昌信さんからは「日常に活かす、防災の考え方」と題して、

・救急医療と災害医療の違い
・軽症の患者が先に運ばれてきて治療を受けてしまうと、重傷の人の治療が遅れ、死亡率が上昇する。トリアージの大切さ。
・避難所の生活は、地域を元にした集団生活。避難所の環境は、住民自身が作っていく。あきらめないことが大切。

といった話とともに、災害時のお願いとして「お薬手帳は必ず持参しましょう」「病院だけでなく、薬局も助けてくれます」「実は医療従事者も被災しています」と。

「災害対策は限界があるが、災害対応には限界はない」など、災害を学んできて心に残っている言葉で締めくくられました。

あきらめたらそれで試合終了です。

住民の私たち一人ひとりが出来ることがあります、しなければいけないことがあります。

フォーラムの様子をまとめました。
「180217_saigais.pdf」をダウンロード(1.06MB)

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四国に住む私たちは自分事として学び 備えなければなりません

180201_02_2平成30年2月1日(木)、国土交通省四国地方整備局の主催により、四国地方整備局の災害対策室で行われた「平成29年度 四国防災トップセミナー」に参加してきました。

タイトルは「確実に来る大規模災害に向けて ~被災自治体と災害報道の最前線より学ぶ~」とされ、陸前高田市の戸羽市長、NHKの災害担当記者だった中村さんが講師を務めます。

第1部は、戸羽太市長による「災害時に行政がなすべきこと ~東日本大震災の経験・教訓から~」です。

・被災した一番の原因は、情報の扱い方に問題があったこと。50cmの津波への対応で物事を考えているところに、市役所の屋根を50cm越えるほどの津波が来た。予想していることからズレたとき、想定した対応やマニュアルでは対応できない。
・何よりもトイレが大事。何も食べていないのに、何も飲んでいないのに、生理現象は止められない。
・被災の経験が無い首長が全ての指揮を執るシステム。誰かの助けが必要。
・人的な支援をお願いした。「私は何をしたらいいですか」の人を送り込んでも役にたたない。自分で何をすればいいかわかって動ける人、被災地の職員を指導できる人を送りこんで。
・1本のペットボトルの意味、ニーズの変化を知っている職員を応援に出して欲しいと国に要望。
・行政が避難所を運営していると、避難所が増えると職員は手数がとれなくなる。マスコミ対応も含めて避難所運営は住民に行ってもらう。
・公務員といえども人であり、家族がいる。陸前高田市では111人(25.1%)の職員が犠牲になっている。復興をやっていこうとした時、その時に職員がいない。
・いったん撤退するということも頭に入れながら、やるべきことをやったなら、いったん撤退することも、何事もない時に地域の人たちに話しをして。

180201_03そんな、被災を経験し対応した市長だから言える様々なお話。

四国の95市町村の首長を前に、「空振りであっても必ず逃げるということが、被害を減らす、減災につながることは、我々が実証したことです。希望を持って、家族を大事にし、市民のみなさまに防災、減災を訴えていってください」と締めくくられました。

 

第2部は、前災害担当記者でNHK副部長の中村淳さんによる「防災・減災のための報道 公共メディアの使命」です。

中村さんからは、災害時の情報発信で心がけていること、災害報道の4つの役割、災害を自分事として受けてもらうこと、デマを打ち消すのも公共放送の役割など、正確で迅速な情報を提供することはもとより、被害を軽減するために視聴者にさまざまな注意換気を行っていることの紹介がありました。

「来るものは来ると思って構えるしかない。地震は人の力で押さえることはできませんが、震災は人の力で防ぐことができる」と、締めくくられました。

確実に来る大規模災害にどう備えるかは、今を生きる私たちの使命です。

東日本や熊本地震などの経験や教訓を、四国に住む私たちは自分事として学び、備えなければなりません。

セミナーの様子をまとめました。
「180201_seminar.pdf」をダウンロード(296KB)

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木造住宅の適正な施工と保守で地震に備え

180125_平成30年1月25日(木)、レクザムホールで香川県土木部住宅課の主催で行われた「平成29年度 香川県木造住宅耐震対策講座」に参加してきました。

テーマは「熊本県の地震災害を検証する ~被害事例から学ぶ~」で、一般社団法人耐震研究会 代表理事の保坂貴司さんが講師です。

熊本地震による木造住宅の被害から、
 ・白蟻被害、腐朽被害が見られた。
 ・ブロックによる土留めやブロックによる基礎が被害を受けていた。構造物にブロックを用いたものが弱点に。
 ・液状化や沖積層など、建物だけでなく地盤のことを気にして。

など、適切な保守により100年住宅も可能な木造家屋が、被災していることを述べられました。

また、熊本地震での被災家屋の状況から、耐震診断結果からは大丈夫と判定される家屋も、
 ・筋交いは入っているがホルダーは一カ所のみ。
 ・筋交いが折れ、柱がはずれていた。 → 筋交いの両端は固定し、中央部も真柱に固定しなければいけないがしていなかった。
 ・釘での固定だけではなく、金物で止めること。

など、工事を正確に行うこと、施行が大事であることを述べられました。

そのような状況から、
 ・筋交いの固定を。
 ・筋交いに頼らない、構造合板を張り、柱ではなく面で荷重を受けるように。
 ・2階の床の剛性を高める ← 箱に蓋をつけるとつぶれない
 ・2階の壁の下には1階の壁があること ← 通し壁の考えを
 ・家具の固定用の支え棒は壁側につけて。横滑りしないように家具の底にはパッキンを。
 ・幅30cm、高さ180cmの家具なら 30/180×980=165gal、震度5で転倒する
 ・階段の両端を固定すれば、立派な補強材。 ← 釘一本でも強度を高められる

といった、具体的な対策についてもお話しいただきました。

180125p1140789県や市町村では、耐震診断や耐震補強に助成をしています。耐震診断費用の9割、最大9万円、耐震改修も最大90万円の助成があります。

避難のことを考える前に、地震の揺れで死なないことが必要です。
我が命を守るには自助、自分自身です。

講座の様子をメモにまとめました。
「170125_mokuzou.pdf」をダウンロード(266KB)

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災害時には利用可能な”空間”も限定される

平成29年12月22日(金)、香川大学幸町キャンパスで行われた「香川大学四国危機管理教育・研究・地域連携推進機構セミナ-」に参加してきました。

講師は、阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター 主任研究員の本塚智貴さん。テーマは「災害対応のための空間リソースの評価」です。

熊本地震の際には4月14日から現地に入り、熊本県庁や益城町の災害対策本部の14日朝の状況、16日本震直後の状況などを紹介いただきながら、災害対策本部の「空間」、「場」として必要な機能を説明いただき、現地では次のようなことが起こっていました。

・熊本県庁では、4月15日には人や物資を益城町に集中させる準備が進み、1ヶ月もすれば一段落できると考えていた。
・携帯電話が使用できたので、近くの避難所の情報を得ることが出来、「ジャニーズが炊き出しに来る」との情報で隣の避難所に行ったり、流浪する避難者(車)が出てきた。 → このような人は避難所運営に関わらず、運営に支障が
・災害対策本部では議事録を作ることがされていなかった。
・課題を明らかにしていない、将来のことを考えられていなかった。

益城町役場では、

・本庁舎は非常用電源・電話が使えず、保険福祉センターへ本部を移すことに。
・災害対策体制は避難所対応に追われ、物資と衛生、道路啓開、役場機能の班しか置けなかった。
・4月16日 本震発生 建物が使用可能かを判断できる専門家不在で、庁舎を移す事を検討を。
・益城町役場大会議室 約130m2 益城町の人が居ない災害対策本部。他のプロジェクトチームは、男女共同参画センターなどの施設に分散して置かれた。活動する場は出来たが、活動や情報を共有することに支障が。
・避難所として使う体育館にも被害が発生し、本震後は避難所が不足した。

といった状況とのこと。

益城町では、全職員が避難所対応にあたっていた事から、役場機能が停止していたことが指摘されているが、

・住民の方からは役場職員へのクレームはない。区長さんや地域住民が避難所運営をすることの認識が無い状況では、役場職員が避難所対応をする対応は間違いではなかった。
・区長さんは通行証で物資の引き取りに来てくれた。区長はガソリン代も車費用、労務費用、電話代も何も言わずに対応してくれた → かけ放題のプランにしておくべきだった
・本部空間の移転ということ、情報共有という点ではうまくいっていなかった。
・公的な空間で確保が出来ないとき、民間や地主さんと交渉を速やかに開始した。 → 空間マネジメントの観点からは評価できる

災害現場はそれぞれ違い、ベストな対応も、災害や場所それぞれで違ってくる。
そのベストをより良いものにするためには、備え訓練キーパーソンが大事だと感じた90分でした。

セミナーの様子をまとめました。
「171222_seminar.pdf」をダウンロード(200KB)

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